発達障害者の加害防止に役立つ!「元刑事が見た発達障害」【レビュー】

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発達障害のある人が「知っておく」と強制されず、自由に生きることができるための本です。

それは発達障害のある人が罪を犯しやすいわけではなく、「何をすればおまわりさんに捕まるのか」を知っておけば、かえって自由にのびのびと生きられるからです。

元刑事が見た発達障害/まえがき編集者・浅見淳子
元刑事が見た発達障害/著・榎本澄雄
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元刑事が見た発達障害/著・榎本澄雄

元刑事が見た発達障害/著・榎本澄雄

著者(元警察庁警察官)が、刑事課知能犯捜査係主任刑事として発達障害のある被疑者と向き合った経験を踏まえ、社会の仕組みを語った本。発達障害のある人が、社会で自由に生きるために知っておく必要のある本

本がオススメの人!

  • 発達障害のある子(人)の行動に悩んでいる親・支援者
  • 触法行為の発達障害者を支援している人

本で学べること!

  • なぜ職務質問されるのか?
  • 犯罪になるときとならないときの違いを知っておこう
  • 被害も加害も避けたい 性犯罪について
  • 他人の正義とどう折り合うか 名誉棄損・業務妨害
  • 他人のものを盗んではいけない 窃盗について

本を読んで思ったこと

印象だったのは、編集者の浅見さんが本の中で「この刑事さんはなんと自閉症圏の人とのコミュニケーションが上手なのだろう」と感心したという文面。

事情聴取に長けている人物だからこそ、本当のことが見えるのかもしれないと興味を持ち、そしてタイトルにも引き寄せられました。著者が元刑事で、発達障害に関連した本なんてありません。

そして期待を裏切りませんでした。

警察について語る前にはっきりさせておかなければならないことがあります。それは、私は今の時点ですでに、警察庁を辞めて5年経っているということ。(中略)あくまで、過去に現場の刑事だった人間が、短期間特別支援教育を経て「被疑者であるリスクも加害者となるリスクも避けるためにできることがあると思った」。

元刑事が見た発達障害/著者・榎本澄雄

引用を読めば、出版に至った著者の考えが伝わります。

そして、私にとっては重要な情報にも出会えました。それは、えん罪を生んでしまう経緯や自白調書が取られる時の様子が明確になったことです。

確かに、正確な情報を得るためには、大勢の人の心理を突かなければいけないのかもしれません。刑事ドラマで見る被疑者に同情する刑事のシーンやかつ丼も、人情溢れた人の心理にハマるでしょう。特に刑事課知能犯捜査係という部署にいたのなら。

正直、危険だなと思えました。やってもいないことをやったと言ってしまう背景にも、例え、嘘をつき続ける犯罪者の真実を引きだす為の手法だったとしても、取り調べを受ける立場になっては絶対にいけない、そう思いました。

職務遂行のためにも先輩刑事からは「人たらしになれ」と教えられていました。よき刑事になるためには、人たらしになれ、と。

元刑事が見た発達障害/著者・榎本澄雄

また、本の中で「人」への観察に長けていると思えた部分があります。刑事課知能犯捜査係主任刑事をしていた著者だからこそだと思えました。

知的に障害のある子は自分の体調不良などのイライラをぶつけることがありますね。だから、そういう様子を察したら先に優しく接するようにしています。もともと心理的なエネルギーが少ない状態なのだから、心理的なエネルギーを奪わない、奪われない状態を作り、そしてエネルギーを与えてあげるように心掛けています。

元刑事が見た発達障害/著者・榎本澄雄

警察が何を守っているのか?というところも本の中にはあり、発達障害のある子(人)への教育について今一度、社会の観点から見直す必要があると思いました。

アンバランスな子(人)ほど、権威は全く通じない

榎本さんが、権威で相対するより好意で相対するという言葉を残しています。「アンバランスであればあるほど権威は全く通じない」というのです。

そして好意で相対すると関係性が築け、話を聞いてくれるようになると。ここ大事ですよね?

-補足-

思春期以降の発達障害のある子(人)の親御さんからの相談は、この本にある項目にドンピシャだったので、ぜひ参考にされて下さい。

  • なぜ職務質問されるのか?
  • 犯罪になるときとならないときの違いを知っておこう
  • 被害も加害も避けたい 性犯罪について
  • 他人の正義とどう折り合うか 名誉棄損・業務妨害
  • 他人のものを盗んではいけない 窃盗について

名誉棄損

例えば、SNSなどのネットでの名誉棄損について知っておくと避けられます。その為に何をすれば良いのか?を試行錯誤できます。

個人的な意見ですが、名誉棄損を犯す側の潜在化している犯行動機には、自分の存在理由、痛みや苦しみが、世の中や自分以外の誰かに理解されないことへの恨みつらみがあると思います。

元刑事が見た発達障害/著者・榎本澄雄

なぜ他人のものを盗んではいけないか?

実は、犯罪の入口としてマークされているのが窃盗だということです。窃盗を防ぐことが他の事件を防ぐことになると知って下さい。

窃盗は財産に対する罪。財産は個人の生存、社会的活動の基盤です。生存の基盤を奪う行為だから許されない。

元刑事が見た発達障害/著者・榎本澄雄

事件に巻き込まれない為にも教育、福祉、家庭教育で取り組んで欲しい内容です。

元刑事が見た発達障害/著・榎本澄雄

著者(元警察庁警察官)が、刑事課知能犯捜査係主任刑事として発達障害のある被疑者と向き合った経験を踏まえ、社会の仕組みを語った本。発達障害のある人が、社会で自由に生きるために知っておく必要のある本