知的障害のある人のお金管理は視覚支援で上手くいく

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この記事は、知的障害、発達障害のある人のお金管理と視覚支援についてお伝えします。

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お金管理は視覚支援で上手くいく

知的障害、発達障害のある子の支援には、視覚支援構造化があります。ご存知の方もいらっしゃるでしょう。

実は、視覚支援がお金管理のコツです。

お金がいくらあるのか?(収入)いくら使えるのか?(支出)残せばいいのか?(貯金)の見通し支援があれば上手く管理できるようになります。

私たちは、(自動的に)見通せるからこそ、家計を維持できているともいえるでしょう。

知的障害、発達障害のある人は、自動的に見通すことが困難です。そこを補うのが視覚支援です。

カレンダーやスケジュール表で視覚支援する

ASDや知的障害のある人は、お金の流れを感覚的につかむのは困難です。

そのためには、カレンダーを用いた視覚支援が効果的です。

生活における見通しこそが、安定的な日常を維持する手立てなのです。

一日>一週間>一ヶ月>一年と見通しを立て確認するのが望ましいでしょう。

自閉症支援グッズを使ってみる

巻カレという支援グッズをご存知でしょうか?

自閉症支援グッズ販売㈱おめめどうの商品で、奥平社長は、一般的なカレンダーは分かりにくいと言っています。一般的なカレンダーを理解できないとなると、お金管理が上手く出来ないのは無理もないことです。

以下引用文です。

奥平 「巻カレ」が自閉症や知的障害の人に分かりやすい(七曜日式は分かりにくい)と発見したことが、「おめめどう」のきっかけでもあります。

(中略)

◇飯野 なぜ七曜日式は分かりにくいんでしょう?

■奥平 まず、7から、8に降りるというのが分からない。日にちが連続しているように感じない。それから、二軸で読まないといけないから。第二水曜とか第四土曜とか。これが難しいんです。

日が途切れてしまうので、週またぎ、月またぎが把握できなくて段取りや心構えができない。

そのために、予定の前日になって、できてないことでパニックになったりこなすために目一杯エネルギーを出すので、あとで疲弊することも起こります。

奥平綾子インタビュー

一週間って何日?聞いてみて下さい

「一週間って何日?」って、お子さんに聞いたことありますか?

もしかすると成人になっても、いや、働いてお給料を頂いても、すぐに答えられない知的障害、ASDの人はいると思います。尋ねたことがないのに、知っていると思い込んではいませんか?

八日分わかったら、一週間がわかったということです。(ここでの一週間は今日の日曜日から次の日曜日まで、という感じで7日+1日=8日という意味です)

この八日という概念がわかれば、七コマ式でも大丈夫にはなります。

<初めての巻物カレンダー>

支援グッズの巻カレとは、忍者のような巻物の形をしたカレンダーのことです。

巻カレは、知的障害の重い人にも一年くらいでは使えるようになると奥平さんがおっしゃっています。ぜひ、お試しください。

まとめ

概念が苦手な、発達障害や知的障害のある人のお金管理には、視覚支援が必要なことをお分かりいただけたでしょうか?

概念が理解できるようになると一般的なカレンダーでも大丈夫なので、苦手な人は、支援グッズを利用しながら進めてゆけると良いですね。

  • 一ヶ月>一年で計画を立て、収支残をコントロールできる⇒健常者は、一般的なカレンダーを利用し生活を見通せる。
  • 概念が苦手⇒計画を立て、収支残をコントロールできない。
    • 巻カレなどの支援グッズを利用し、生活の見通しを立てる
      • 知的障害の重い人も1年支援グッズを利用すれば、理解できるように。