発達障害の情報は、今や様々に発信されています。
野本響子さんのX(旧ツイッターの2021年8月13日)では、情報について、こんなことをつぶやいていました。
今日は、発達凸凹っ子の情報の信ぴょう性をどう判断するのか?を野本さんの本や記事から考えてみます。
情報時代は受け手で決まる
情報リテラシーについて学ぶ機会は、学校でもかなり増えたと思います。
でも、野本さんの記事や本を読んで、日本人の情報を受け取る力は圧倒的に不足してた、と思いました。
野本さんの記事を引用します。
メディアにしても、実は、中立で正確な報道って難しいです。
私を含め、誰もが思い込みや、偏見に囚われてます。
実験をする科学者も同じかもしれません。なので私は「受け取り手」が変わるしかないと思ってます。
ドキュメンタリー番組や専門家をどうやって「疑う」のか。海外でのトレーニング手法を学んでみました
誰もが、思い込みや偏見に囚われている に、ドキっとさせられました。
新聞、TVなどのメディアは、右より、左より…と表現されたりしますものね。なら、受け取り手が変わるしかないは、この時代、必要不可欠なものだ、と私も思います。
では、情報を受け取る側はどう変わればいいのでしょう?
野本さんは、「皆さんもやってみて下さい」とインターナショナルスクールに通う息子さんの実際の宿題を有料記事で公開しています。
正直、ビックリするほど難しい。
これ、十代の生徒たちが宿題でやっているのか~と思うと、これまでドキュメンタリーを鵜呑みにしていた私自身を振り返り反省です。
信頼できる情報を得るための教育
公立学校に馴染めなかったお子さんを連れてマレーシアへ渡り、「子どもが教育を選ぶ時代へ」という本を書いた野本響子さん。
本の中では、IBDP(国際バカロレアのディプロマ・プログラム)の生徒たちが、信頼できる情報を得るための学びが書かれています。引用します。
目的は何か、ソース(発信者)が何か、メディアはどういう立ち位置か、バイアスを生んでいないか。
野本響子. 子どもが教育を選ぶ時代へ (集英社新書) (p.75). 株式会社 集英社. Kindle 版.
疑う(クリティカルシンキング)ことから、情報の信ぴょう性を確認してゆく。今の時代、情報を鵜呑みにしない、ということなのでしょうね。
IBDPでは、生徒たちに情報を扱うトレーニングを行っていて、その手法についても本に書かれてあります。詳細はぜひ、野本さんの本やvoicyなども読まれて、聞いてみて下さい。
発達障害の診断基準DSM-5が独自すぎた日本
ここ10年で、発達障害の診断名称も捉え方もどんどん変わりましたよね?
アスペルガー症候群、高機能自閉症などは昔の診断名で、ASDといわれてもピンと来ない親御さんもまだまだいらっしゃいます。
そして、私が子育てしてきた時代の発達障害の本や情報は、今とは解釈が違います。
「理解しましょう」、「薬で様子をみましょう」だけでは、発達を適切に促すことはできませんし、精神薬一択だった時代も終わりました。今は漢方、ビタミンなども有効とされ処方されてますよね?
昔の情報は、もう使い物にならないのです。
発達凸凹っ子の情報の受け取り方を変えてみよう
私たち親は、肩書や権威ある人の情報に頼り過ぎています。
どうしてなのでしょう?
私は、インターナショナルスクールの生徒たちの学びを知って、そこを疑うところから始めてみることが必要だと思いました。
それは、親や家族が仕入れる情報が、発達凸凹っ子の人生の質を支えてゆくからです。
情報をどう扱うか?を選びとるのは、重要なのです。
いつでもそれは変えられる、遅くはない
「発達障害は治りますか?/著者・神田橋譲治先生」での言葉が、最近になって更に、重みを増してきたな、と私は思ってます。
だから僕は、代替え療法を薦めるときには次の三つを大切にしているんです。
発達障害は治りますか/著・神田橋條治p288
- 自分でできて
- 金がかからなくて
- できたら身体の中に何かを入れない
引用の3つこそ、私は発達を促す基本だと思います。それは、私が選びとった情報が、時間の経過と共に間違っていなかったことを今、証明しているからです。
情報の受け取り手として私たちがすべきこと。
それは、「『情報を受け取る力』をどう身につけるか」です。
なにを信じて、なにを信じないのかを選びとる自由を、私たちはもっているのですから。
今日も、いろんな情報が更新されます。
皆さんは、どんな情報を受け取っていきますか?